とても長く感じられた冷却期間の1か月が過ぎ、家に戻った。
「おかえりー!ずっと居なかったねー!」子供達の無邪気な声が心に痛い。
長男には留守中に妹たちの面倒をきちんとみれた事を労い、娘たちもいい子にしていた事を褒めた。俺自身は自分の感情が顔にでないよう、注意した。
子供達は、やっぱり父親の俺がいなかったことがさびしかったのか、ずっとじゃれついてくる。俺の背中に飛びついてきたり、ままごとの相手をせがんだり、DSのゲームの進行状況を事細かに説明してきたり。
やはり、子供達と過ごすことは楽しいし、幸せな気分だった。
嫁は、帰宅から終始俺に視線をよこさず、顔を合わせようとしない。子供達と俺が遊んでいる状況を感じてイラついているのか、険しい表情で、台所で昼食の準備をしている。
また元通りになれるのか?という期待ははかなくも打ち砕かれていった。
もう、特段嫁に対しては俺としても愛情は微塵も無い。これは事実。
ただ、子供達のこれからの生活が心配で胸が苦しくなる。
生活レベルが落ち、衣食住で困ることはないか。友達に父親と離れていることを指摘されて寂しい思いや、みじめな思いをしないか?それが原因でイジメられたりしないか?俺が居ないことで、寂しい思いをしないか。
子供達の笑顔をみながら、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。