帰宅してから2日ほどたった日の晩、嫁から声をかけられた。家の中では一切夫婦間の会話はなく、何をするにも子供に伝える体で、情報を伝達することが日常化していたので、少々緊張が走った。
話かけられた内容としては、要約すると以下だった
・ 来月(約2週間後)には正式に離婚をしたい
・ 離婚協議書を正式な公正証書とするため、合意が欲しい
・ 来月1日には家を出ていって欲しい
もう、俺の方も抗う気も失せていたので、二つ返事で上述の件を了承し、話を切りあげた。
そして、翌日自分の実家に赴き、離婚する旨を自分の親に伝えた。
自分は親には可愛がられて育ったと自覚しており、また同様に無類の子供好きの両親であったため、孫のことも溺愛している。そして母親は激情家でもあったため、どういう反応をするか少し恐ろしかった。
「なんとしても親権はこちら(俺側)が取る」と言い出すか。母親自身が乗り出して「離婚なんてしないように嫁を説得する」。と言い出すか。。
結果としては、予想を裏切る形で「当人同士で決めること」と言ってくれた。離婚はもちろん夫婦間の問題であるが、わずか数年とはいえ、あれこれ世話をしてくれ、孫に愛情を注いでくれていたことが十分わかっていたので、心苦しかった。
いわく、昨年あたりから我々夫婦間の会話がなく、関係もぎくしゃくしていたのがわかっていたので、なんとなく予想は出来ていたそう。ただし、子供の事を思うと離婚までは、踏み込まないだろうと思っていたから、衝撃は受けたということだった。
また、離婚後の暫くの同居も快諾してくれた。
これで、離婚に向けた下準備は一応、最低限は揃った。
ただ、やはり離婚後の子供たちの事を思うと胸が苦しくなる。
覚悟はまだ、自身の中で完璧には出来ていない。